久しぶりに読書した。

国語の教科書に必ず出ていた宮沢賢治。子供だった私には「へんなおじさん」というイメージしか持てませんでした。「みんなにでくの坊と呼ばれ、ほめられもせず、苦にもされず、そういうものに私はなりたいだあ? こんなセリフを言う人、どう考えたっておかしいよ。」こんな薄っぺらい感想しか持てませんでした。

いつしか大人になって、息子の教科書に「雨ニモ負ケズ」が載っているのを見つけ、再読。するとなんだかじわっと来るような、うるっとするような感触に襲われたのを覚えています。社会でもまれたり、傷ついたりした分理解度が深まったのでしょうかね・・・

 

今回読んだ「銀河鉄道の父」はそんな宮沢賢治の生涯を父親である政次郎の目線で描写したものです。

 

父と息子の仲なんて大体はうまくいかないもの。宮沢親子も例外ではなかったよう。進学のこと、就職のこと、宗教観、人生観、ありとあらゆることでぶつかり合います。

 

僕も若いころよく親父とぶつかったなあ、高校受験に失敗したときはプチ家出もしたよな。 将来結婚して子供ができたら、絶対おやじの様にはならないぞ。きっと子供の側に立ってよき理解者になるんだ。なんて固く心に誓ったのに、結局は息子にとって「うざい親父」になってしまいました。

 

文学だけでなく、鉱物学や農業、宗教、音楽、いろんなジャンルに才能を発揮していた賢治さん。 学校教師をしていた時のエピソードとして、白地図を使った授業をし、生徒たちに五感で知識を得させ、体にしみこませることに専念していたと言われています。このことは全く知りませんでした。なんだか塾講師の私に賢治さんがアドバイスしてくれた気さえします。 さっそく明日からの授業に取り入れてみよう、などと考えながら最後のページを読み終えました。

 

 

 

 

 

準1級とろうぜ無料セミナー

この正月3が日、おもしろい催しを企画しました。題して「準1級とろうぜ無料セミナー」

すでに2級を持っていて、この1月に準1級を受験する人だけを対象に正月3が日勉強しようというイベントです。

12月初頭に思いついて中旬に北海道新聞に広告を出す。→ (相変わらずの行き当たりばったり。)

 

いきなり言い出したことだし、しかも開催日は正月3が日。「誰も来ないよ、きっと」と妻や子。 だよなあ~、と弱気になる私。来るわけないよな。 まあいいや、来なきゃ来ないで結構。モチ食いながらTVざんまいすればいい。

 

ところが意外や意外、参加申し込みがなんと4人もいました!

 

社会人(学校教師)がひとり、高校生が3人。 元旦早々から集まってスタート!

ところが高校生の表情がメッチャ硬い。お互いに違う高校のせいか、なにか落ち着かない様子。

そんな顔しなさんな、ここは学校でも予備校でもない。楽しく学ぶところ。 ポテチだろうがミカンだろうが、適当に食べながら聞いてくれていい。 進学校で勉強漬けの毎日だもの、正月ぐらい緊張を解いてまったりとやろう。 単語も英作も長文もリスニングも。

  ⇒ セミナーで使った教材です。 参加してくれた人たちの所有する本を使いました。

 

そんなこんなであっという間に終わりました。 大したことはできなかったけれど、何かを学んでくれたら幸い・・・。

 

締めの言葉として全員に一言捧げました。

「今まで僕の塾から準1級合格者が6人出ました。この6人には共通点があります。何度落ちてもくじけず、試験直前まで不屈の精神を持っていたことです。1月の試験、頑張ってくださいみなさん。正月3が日、遊びほうけず頑張った姿、神様はきっと見ていましたよ・・・」