勉強嫌いが満点取った!


「ウチの子、英語が大嫌いなんです。 成績はどん尻です。 野村先生の手で何とかしてやってください。」 そういいながら母親がこの子を連れてきたのが昨年秋だった。

それから1対1の授業がはじまった。 だが、何を話しても答えてくれない。I,my, me の区別もつかない。 いやはや困った。どこから手を付ければいいのだろう?

とにかく信頼関係を築こうとおもい、いろんな話をしてみた。大昔の学生時代のことをメインに話した。 担任の先生に口答えして殴られたこと、父親とケンカしてプチ家出したこと、隣のクラスの女子が好きになって手紙を書いたけどフラれたこと。

努力の甲斐あって、その子は段々と心を開いてきた。目が合うようになり、笑顔も見せるようになった。 ここまでくればしめたもの! あと少しだ。

ノートに記入するよりパソコンやタブレットに入力するほうが好きだとわかり、PC中心にきりかえた。なんと今風の子らしくキーボードの操作がとても速い。 教科書1ページ分の英文などあっという間に入力してしまう。 

母親からメールがくる。「ウチの子は飽きやすいのですぐにやめると言い出すと思っていましたが、野村先生の塾だけは続けたいそうです。やる気にさせてくれてありがとうございます。いいニュースがあります。私から言ってもいいのですが、子どもがどうしても直接野村先生に言いたいそうです。」

そして先日の授業、その生徒は教室に入るなり大きな声で話してくれた。学校の英語の時間に小テストがあり、満点をとったという。

おおう、やったじゃないか。オラー!

思わず叫んでしまった。 赤点しかとれなかった生徒ががんばった。たかが小テストかもしれないが、満点をとった意義はおおきい。

その調子だ、次もがんばっていこう!

対面式

去る4月8日、名寄市立大学にて英語担当教員8人と新入生との対面が行われました。講堂に集まった200人のフレッシュマン。ペチャクチャおしゃべりしたり、スマホをいじくったり。

ところが壇上に我々8人が姿を現すとシーンとなりました。 

そしてひとりひとり英語で自己紹介。私はいい歳こいて緊張しまくり・・・

でも壇上から見た生徒たちの表情は一様になごやか。長かった受験勉強を終えた安ど感が感じられました。つまらないおやじギャグに無理して笑う余裕も・・・

さて今年はどんな問題児? がいるだろうか。大学に入ったばかりの頃はにこやかでも、5月に入ると途端に表情が曇る生徒が現れる。いわゆる5月病だ

誰もが一度は通る道といえど、やっぱり若者にはきつかろう。 どうか負けずに乗り切って素晴らしい4年間をすごしてほしい。

すべての行事を終え、旭川へ戻る前に大学附属図書館へ立ち寄る。ここは新刊の宝庫! 出版されたばかりの本が置いてある。 手当たり次第に2冊借りた。

経済学の本なんて大学以来読んでない。はたして読破できるやら・・・

失敗図鑑のほうは、歴史上の人物たち(ノーベル、ピカソ、ライト兄弟など)の失敗経験を網羅したもの。小中学生の授業の時に話のネタになればと思って借りました。

さあ新学期!

たいていの高校は明日が入学式。旭川東高、北高、南高に進学することになった生徒たちが新しい教科書をもって教室にやってきました。

何も書かれていない真っ白なページ、そして独特のにおい。春の訪れを感じさせます!

講師をやらせていただいている名寄市立大学も明日から授業スタート。 さてどんな一年生が集まるのか楽しみです。 

この大学は3割が道外勢。人気の高さがうかがえます。去年は岩手、秋田、山形、福島、茨城、栃木、新潟、大阪、静岡、滋賀からの学生が私の受け持ちクラスにいました。マイナス20度の冬は寒いけれど楽しい、なんて言ってたなあ。

まじめに授業を聞いてくれる子、聞いているようで全然聞いていない子、頻繁にトイレに立つ子、反抗的な目でにらんでくる子・・・手を焼かせる生徒ほどやりがい感じます!

新元号

新しい年号が令和(れいわ)と決まりました。

さっそく国内外のマスコミが報道。 なかでもウオールストリートジャーナル社の記事が目を引いたので紹介します。

Japan Chooses Reiwa as Era Name for Next Emperor

After a fevered guessing game that preoccupied Japan for months, the government revealed the name of the new era when Crown Prince Naruhito becomes emperor May 1 will be Reiwa.

3行目の fevered guessing game that preoccupied Japan for months は、ここ数か月日本中で新年号の予想ごっこが流行ったことを表しています。 しっかりと観察されていたわけだ・・・

当塾でも生徒たちが勝手に予想していましたが、全員みごとにハズレたようで・・・

平成が始まったころを思い出します。東京でサラリーマンをしていたあの頃。 バブル期で仕事は山積みの毎日。最終電車に間に合わずサウナ風呂に寝泊まりして朝食は吉野家の牛丼でした。

ある朝、なんだか騒がしいなと思ったら天皇陛下が御崩御され、そして新しい年号が平成であることを知りました。

いったいどんな世の中になるんだろう、自分のこれからの人生はどうなってゆくんだろう? 色んなことが頭をよぎったっけ・・・・

今、塾をやっていて悲しいのは、平成生まれの生徒たちが昭和をとても不便な時代だとみなしていることです。「ネットも携帯もないなんて信じられない。そんな時代に生まれなくてよかった」ああそうかいそうかい 怒

そんなことはないさ、昭和は昭和で楽しいことがいっぱいあったんだぞ、と一人豪語する私です。