Without you

英検4級から3級に進むといろいろな単語が出てきます。中でも、子供たちになじみが薄いのは「without」。『〇〇なしで』という意味だ、と教えても、ピンとこない。

一体自分はどうやってこの単語に馴染んだのだろうと、50年前を振り返ってみました。

そうそう、ラジオのポップス番組でウイザウトユー without you という曲が流れていたんだ。

どういう意味か調べると「〇〇なしでは。」 つまりこの曲は、「あなたなしでは生きられない」と歌っている。

あまく切ないラブソング。

イケメンならぬブサメンだった自分には縁遠かった。

でも英語の勉強に役立ったことは確か。

おひさ!

この春高校を卒業して東京の大学に進んだKさんからLINE。

夏休みで帰省しているので教室にお邪魔してもいいですかとのこと。

もちろんオッケーした。最近の東京の様子を知りたいし、英文科でどのような授業が行われているのかも聞いてみたい。

空いている時間にココデで会うことにした。

以下会話形式でお伝えします。

「こんにちは。お久しぶりです」

「おーー、だれかと思った。服装も髪型も全然違うんだもの」

「大学に入ればおしゃれもしますよ。」

「ところで英語の授業はどう?」

「正直しんどいです。毎日毎日めっちゃ課題出されて。」

「クラス分けはどのようになっているの」

「入学後の実力テストの点数で分けられました。なんと私は下から2番目」

「君ほどの実力でも下から2番目になるのかあ」

「上のクラスはすごい人ばっかり。帰国子女とか、ハーフとか。 学食でも英語で話してる」

「まあ、地道に頑張ることだね。 バイトやってるの」

「はい、近くに中高生用の学習塾があって、英語教えています。時給がいいので助かってます」

「部活は?」

「ダンス部に入りました。もともと踊り好きだったし。他の学部の人たちとも知り合いになれるし。楽しいです。」

「東京は暑いだろう。」

「ええ、もう倒れそうです。でも若いから大丈夫。野村先生こそお体に気をつけてください。」

「わかった、気をつける」

帰り際、お土産に東京ばな奈をくれた。 どうもありがとうKさん。