TOEIC満点女性に突撃インタビュー!!!

TOEICで満点を取った女性がこの旭川にいる - そう耳にしたのは今年始めのことでした。

900点取れれば充分に上級者といわれるこの試験、満点の990点をゲットするとはいったい何者? 仙人? 奇人? 変人?

がぜん興味がわいたのでネットで調べてみました。 本名野月朱美さん、ネット上のニックネームがmonto。米国の大学院卒。 現在は大学や高専で教鞭をとる一方、市内で個人的に英語教室も運営。

自己ブログで英語への熱い思いを語りながら、時間を見つけては語学関連の非営利活動にも参加。 英語教育の発展に地道な貢献をする・・・そんな人物像が見えてきました。   

「英語界のダルビッシュ」と呼べそうなこの人、もっともっと知りたくなったので、電撃インタビューを挙行しました。 読者の皆様に報告いたします。

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(野)montoさん、いつも私のつたないBLOGにコメントくださって有難うございます。 まずはTOEICのことを聞かせてください。 満点を取るなんて尋常じゃない気がするのですが、どうやって読解力や聴取力を伸ばしていったのですか?

(monto)  

満点は私もびっくりでした。でも、後で聞いたのですが、問題の中で、高得点者の正答率が悪く、なおかつ、低得点者の正答率が高いものは、良問ではないということで、得点の対象から外されるそうです。だから、全問正解しているわけではないらしいです。

(野)それでも満点は満点ですよ。

(monto) はい!お陰さまで(笑)英語力を伸ばしてこられたのは、一重に「好きこそものの上手なれ」ってやつです。母国語では知りえなかった情報を得たり、ありえなかった交友関係や経験を持つことができるのが楽しくて、ひたすら、続けてきた結果です。

(野) 「好き」に「楽しい」かあ、この2つがmontoさんの原動力になったんですね。

(monto) まあ、TOEICの点数は、ただの点数で、それと英語を使えるというのは同じものではないですよね。たぶん、点数が高かったのは、文法が強かったからかな。小学校の頃国語の「日本語文法」なんかが好きだったという珍しい子でしたから。(笑)

(野) さていま、私の塾に来てくださっている生徒さんの中にこういう悩みを打ち明ける人がいます。 「英語が好きで、話せるようになりたい。 でもいくら単語やイディオムを覚えてもなかなか身に付かない。どうすれば習ったことがスラスラと口から出てくるようになるのだろうか。」  こういう質問にmontoさんならどうお答えになりますか?

(monto) やはり、使える機会をより多く持ち、とにかく話す、ということですよね。日本にいる以上、積極的にそういう機会を作らなければ、永遠に使えませんものね。

(野) まったく同意見です。 でもそう答えると、「話し相手がいなければ使いたくても使いようが無い」という返事が返ってくるんですよね。

(monto) 確かにそれはおっしゃるとおりですね。でも英語番組の講師の先生たちの話を聞くと、道を歩いているときに、あたりの様子を片っ端から英語にしてみた、など、一人でいるときも、英語の訓練を行なったりしていたようです。そういう地味な積み重ねが今日の彼らを作っているんだなあと感心したりします。

(野)本当にうまくなりたいと思うなら、一人でいる時間さえも利用できるということですよね。

(monto) 言うは易し、・・・ではありますが。余談ですが、生徒さんからよく、どうやって単語やイディオムを覚えるのですか?ときかれることがあります。先日、こんな方法はどうだろう?と思ったものがあるので、この場を借りてご紹介させてください。たとえば、You took the words right out of my mouth.(私の口からその言葉をとった→私も今言おうとしていた)これを覚えようと思ったんです。それで、これはどんな場面なら使えるだろう?とまず考えました。そして、出来るだけ具体的に場面設定してみたんです。アメリカ人と二人でショッピングに来ている。そして、少し疲れてきた。ちょっとお茶でも飲まない?って提案してみようかなと思っていた。ちょうど、その時、相手がWhy don’t we have a cup of coffee somewhere around?と言ってきた。「今だ!これを使え!」You took the words right out of my mouth!

このシミュレーションは効果があり、今でも、すぐに口をついて出てくるようになりました。

(野) あ、それぼくも昔やったことありますよ。

(monto) え、どんなふうにですか?

(野) たしか映画のなかのフレーズだったと思います。 With respect (相手の名)、 that’s not the answer I’m expecting to hear from you. (お言葉ですがね○○さん、私が聞きたい答えはそんなんじゃないんです。)

かっこいいセリフだなあ、いつか使ってみたいなあって思いましてね。

(monto) それで?

(野)ある商談の時、アメリカ人の取引相手に言ってみました。マーロンブランド風に。

(monto) 相手の反応はどうでした?

(野) むっとした表情で、Then, what do you want me to say? じゃあなんて言えばいいのですか? と。

(monto) (笑) 言わない方が良かったんじゃないですかあ・・・

(野) たしかにね、でもすくなくとも僕の言ったことが相手に通じている、というのをビシビシ感じさせる瞬間でした。おかげでこの表現、いまでもすぐ出てきますよ。

さて最後に聞かせてください。 もうすぐ小学校で英語授業が始まりますが、これには賛否両論あるようです。つまり「国際社会で活躍できる人材育成が肝要」という意見と、「日本語もおぼつかないうちに英語を教えるのはよろしくない」という意見です。

ずばりmontoさんの考えをお聞かせください。

(monto)  「日本語もおぼつかないうちに・・・うんぬん」という意見には、賛成しかねます。国語教育の時間を削って、その分を英語教育にあてるというのでしたら、私も反対ですが、外国語教育を早期にとりいれたからといって-しかも、週に2時間か3時間ですからね-それが母国語の発達に悪影響を与えるとは思えません。

(野) うーん、なるほど。

(monto) ただ、教える側の先生は現場の小学校の先生が中心になるのですから、先生たちへの負担がどっと増え、しかも彼らは英語の知識も少なく、英語教育のノウハウも持っていないわけですから、できることは限られると思います。

(野)先日の日経新聞にもその指摘がありましたね。 ある中国人学者が痛烈に批判していました。 日本の外国語教育は、費用の割に効果が出ていない、と。

(monto) 生徒に異文化の存在を認識させる機会を与えたり、なぜ、英語を勉強するのか、英語を使えればどんなことが可能になるのかを考えさせる時間を持つほうが効果的ではないのかなと思ったりします。

(野)その具体案については近いうちにまた話し合いましょう。 今日はおいそがしいところ、インタビューに答えてくださってありがとうございました。 これからもなお一層のご活躍を祈念申し上げます。

(monto)こちらこそ、ありがとうございました。

“TOEIC満点女性に突撃インタビュー!!!” への2件の返信

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