三日前の日曜、家でゴロゴロしていたら生徒のSさんからLINEがきた。
「先生、やらかした」
「なんのことだ?」
「英検2次試験」
そうだ、今日は二次試験の日。彼女は準2級をうけていた。
「うまく受け答えできなかったのかい」
「1問目の時に、2問目の答えを言ってしまって」
英検準2級では、1問目は文章から出題され、2問目は絵の人物の行動説明が求められる。
上の問題で例えるなら、温室効果ガスを減らすのに何をしているか? と聞かれているときに「少年は木の上に巣箱を置いている」と答えたわけだ。
そんなミスをする子ではなかった。何度も練習したから質問の順序はわかっていたはず。本番のプレッシャーに押しつぶされてしまったのか。
「そうか、まあがっかりするのはまだ早い。結果が出るまで希望を持とう。」
「はい。」
うっかりミスか、僕も子供のころ常習者だった。そのたびに父親から制裁をくらっていた。
今回のミスが長い長い彼女の人生の教訓になることを願おう。