東京の有名私立大学に進学したKさんから突然LINEが来た。経済関係の授業で提出する英語レポートの締め切りが迫っており翻訳に手間取っていると言う。時刻は午前2時、よほど切迫しているのだろう。
頼まれたら嫌とは言えない性格、手伝うことにした。「ところでレポート提出期限はいつなの」と聞くと「明日の朝です、いや違う、今日のあさ」
「今日? あのなあ、もっと早く知らせろよ!」
思わず怒鳴りそうになるのを堪えた。「いかん怒ってる場合じゃない。早くさっさと終わらせなければ。」
「それで、英訳したい文章はどんな文章なの」と尋ねた。
では行きます。
① コロナの影響を受けている産業には政府が交付金を出すよう検討すべきだ。
② アジアの15カ国がRCEPに署名したがこれにインドも加わるべきである。
③日本ではコロナ禍で多くの企業が業績不振にあえいでいる。なのに株価が上昇しているのはおかしい。これは政府が年金のお金を株式に投入することを認めているからだ。株価は実際の経済の状態を表す指標でなくてはならない。両者に大きなギャップがあってはならない。
これら全く違う話を含むレポートとは一体どんなものなのか、
不思議に思いつつ翻訳を手伝った。
( 1 ) The government should consider providing subsidy to those industries affected by the COVID-19 pandemic.
( 2 ) Fifteen Asian countries signed RCEP, or regional comprehensive economic partnership. India should join too.
(3) In Japan many companies are suffering from poor business performance owing to the COVID-19 pandemic.
On the other hand stock prices are on the rise, which is very strange. It is because the government is allowing our pension fund to be invested in stock market. There should be no gap between the two.
大体このような文を書いてKさんに送ってあげた。大学に行っても僕を頼ってくるのは悪い気はしない。むしろ嬉しい。
でももう少し時間的余裕が欲しい。もっと早く教えてチョウダイ。
♪ ♪みんなまあるくタケモトピアノ♪ ♪