タイトルはNew York Mining Disaster 1941(邦題 ニューヨーク炭鉱の悲劇)
生きたまま地下に閉じ込められ、救助が来るまで生き抜こうと励まし合う炭鉱夫たちの姿が描かれています。
In the event of something happening to me,
there is something I would like you all to see.
It’s just a photograph of someone that I knew.
僕に万が一のことが起こったら、みんなに見てほしいものがあるんだ。
それは僕の「だれかさん」の写真。
Have you seen my wife, Mr. Jones?
Do you know what it’s like on the outside?
Don’t go talking too loud, you’ll cause a landslide, Mr. Jones.
僕の妻にあったことありましたっけ、ジョーンズさん。外はどんな状態になっているんでしょうね。
そんな大きな声ださないでジョーンズさん、地崩れがおきるから。
奥さんの話で気を紛らわせようとする主人公、わずかな望みをかけて大声で助けを求めるジョーンズさん。
I keep straining my ears to hear a sound.
Maybe someone is digging underground,
or have they given up and all gone home to bed,
thinking those who once existed must be dead.
何か音がしないかと思って、聞き耳を立てているんです。誰かが土を掘ってくれてるんじゃないかと。
いや、それともみんな諦めて家へ帰って寝ちゃったかな? 「生きる者、いつかは召される」とか言ってさ。
この曲の特徴は、奥さんの話をするところだけ短調から長調へ変わることです。 絶望・悲壮から生きる希望へ切り替える姿を表現しているんじゃないかな?
Have you seen my wife, Mr. Jones?
Do you know what it’s like on the outside?
Don’t go talking too loud, you’ll cause a landslide, Mr. Jones.
In the event of something happening to me,
there is something I would like you all to see.
It’s just a photograph of someone that I knew.
3番の歌詞は、1番とまったく同じ。 ただ、歌い方が大きく変わります。 声を弱めて歌うのです。
衰弱した主人公に、いよいよ「その時」が近づいていることを表しているのではないか、と思っています。
Have you seen my wife, Mr. Jones?
Do you know what it’s like on the outside?
Don’t go talking too loud, you’ll cause a landslide, Mr. Jones.
もう一度、力を振り絞って奥さんの話をする主人公。 生きる希望を捨てない意志が感じ取れます。
そして最後 Mr.Jones.と呼ぶ時の声は、まるで崩れ落ちるかのように、絶命を思わせるかのように、消えてゆきます。
わずか2分程度の曲なのになぜこれだけのストーリーが描けるのだろう? 不思議です。
もしかしたら、今回のバージニアの事故でもこのような状況に置かれた人がいたのではないでしょうか? そう思うと胸が痛みます。