名寄市立大学12月12日授業資料

栄養学科で学ぶみなさん、あなたがたに託された使命は果てしなく広い。

学校や会社、病院の栄養管理だけではない。もっとグローバルな分野で君らの力量が求められている。

海外に目を向けてみよう。世界中の穀倉地帯で生産が不振にあえいでいる。戦争や異常気象のためだ。食糧輸出国が輸出をやめている。自国民を守るためだ。

日本などの輸入国はどうなってしまうのだろう。 一方で爆発的な人口増加が続き、食料への需要は高まる一方だ。このままでは飢餓で死ぬ人が急増し、食料を求めて新たな紛争が起きる。待ったなしの状況だ。

ある日本人女性がアイデアを求め、北欧を旅した。井出留美さん、栄養学の専門家だ。数々の取り組みに衝撃を受ける。地産地消ホテル、余ったパンでアイスクリーム作り、食品廃棄物を燃料に走るバス、賞味期限切れ食品の安売りを知らせるアプリ、太陽熱や海水を使った冷暖房。

世界中が同じ努力すれば、どれだけ助かるだろう。国連の調べでは、無駄に捨てられる食品で30億人を養えるという。そうすれば飢餓はなくなる。飢餓がなくなれば紛争がなくなり世界平和につながる。

日本でこのプロジェクトを進めるには、皆さんの若いエネルギーが不可欠だ。大きな夢と野望を持って勉学に励んでほしい。