自分を信じて・・・

さて受験シーズン到来です。
私のところに通っている生徒たちも(団体・個人レッスン)ピリピリした雰囲気におおわれています。
毎週金曜夜、市内某所で行っている団体授業。ここには高校受験を控えた男子中学生が7名在籍しています。
K君は大の英語好き、もちろん学校の成績は1年の時から5だ。 英検もすでに3級とっている。 理数系もできるので、志望校はもちろん「あの」高校だ。
だが、最近彼の様子がおかしい。ワークブックや小テストでミスが目立つのだ。
学テでも、定期テストでも9割を割ったことの無いK君、なにがあったのだろう?
気になったので彼を別室に呼び、話を聞いた。
「どうした、元気ないけど。体調悪いのか?」
「いえ、ただちょっと、英語がわからなくなってきて」
「どこがわからなくなった?」
「haveの使い方がわけわかんなくなって・・・」
「haveというと、「持っている」のhave、「しなければならない」のhave to、 現在完了のhaveとかかい?」
「ええ、それが全部ぐちゃぐちゃになって・・・」
ここでピーンときた。彼は疲れているのだ。どんなに自信のある教科でも、無理に詰め込みすぎればパンクする。それがケアレスミスを呼ぶ。刻一刻と入試日が近づき、あせりが生まれる。
「いいか、K、お前すこし疲れているんだよ。この一年ずーっと見てきたから君の実力が高いことはオレがよく知っている。ただ疲れとスランプで焦りを生じているだけなんだ。こういう時は思い切って体を休めるのもいいんだぞ。」
「休めっていったって、入試はもうすぐだし。」
「いいか、よく聞け。おまえ確か部活で球技やっていたよな。」
「ハイ」
「どうだ、試合の直前なのに調子が出ないとき、なかったか? いくら練習してもベストコンディションに戻らないこと、あっただろう?」
「ええ、ありました。」
「そうだろう。人間てさ、だれでもそういう風にできてるんだ。いくら頑張っても調子が上がらないときはあるんだ。
そういう時はさ、じっと耐えて待つしかないんだよ。自分を信じて。きっと自分はベストの状態に戻るって信じて待つのさ。」
「・・・・」
「良い風に考えれば、いまスランプになってよかったのかもしれんぞ。試験日のころは絶好調に戻ってるって。」
Kくんの顔がすこし明るくなって見えた。ヨカッタ、がんばれよ。
こういう励ましの言葉をかけるとき、ついつい熱くなってしまう自分て何なんだろう? おそらく自分自身にも言い聞かせているんだろうな・・・

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